初めての新国立劇場、楽しみにしていました。これもまた最上階の席だったのですが、会社の友人に誘われて三人で行きました。中に入るとこの劇場の素晴らしい造りが良く分かります。舞台が大きくて、かなり上の方から見下ろす形になりましたが、隅々まで良く見えたし、音響もなかなか良かったです。
本来予定されていた指揮者が来日を前にして急に他界したこと、また本日のキャストとして予定されていた伯爵役の急病による交代などがあり、なかなか大変な公演となった模様でした。ところが本日の伯爵役のアントニーノ・シラグーザが凄かった・・・、声量もあり表現力もあり、素晴らしいテノールでした。カーテンコールでも、圧倒的な声援を受けていました。
新国立の舞台を初めて観劇したのですが、第一幕・第二幕それぞれの造りがとても凝っていて、大道具には相当お金をかけているみたいでした。薄いカーテンが閉まった状態で、アッと言う間にこの舞台が摩り替ってしまう仕掛けにはビックリします。また、舞台照明がとても明るくて、眩しいほどでした。その影響で字幕が読みにくくなる時もあるくらいでした。
フィガロでも登場する人物が多数含まれています。アレッ、このメロディはフィガロにも出てきたのではないかと思うようなシーンもありました。もちろんあの有名な序曲から、折々の有名なアリアまで、ロッシーニの美しい曲と演技を楽しむことができました。
他のキャストとしては、パオラ・アントヌッチ(ロジーナ)、アレッサンドロ・バッティアート(フィガロ)、久保田真澄(バルトロ)、郡 愛子などが好演していました。新国立のオペラ、これからもチャンスがある毎に楽しみたいと思います。