前回と同じグリーンホールに家内と出かけました。同じ劇場の公演でメリーウィドウもあるようでしたが、お正月らしい演目を選びました。東ヨーロッパの歌劇場は頻繁に来日するようなのですが、地方公演にも拘わらず、今回のオペラは舞台が大変立派でした。衣装も豪華でとてもきれいでした。
「こうもり」は名演が数多くありますし、手持ちのライブラリとしても4~5種くらい持っているのですが、やはり生で楽しむのが一番と思います。特に第2幕のポルカに合わせた踊りとか、第3幕の看守のおじさんのパーフォマンスなどを楽しみにしたいと思って行きました。
ところがいずれもパッとしないのです。予定の時間よりもかなり切り詰めて進行していきます。アレアレと思っていたら、ラストシーンで刑務所シーンの一区切りのあとに、オルロフスキー公爵の館にさっと戻りました。あの豪華な舞台でフィナーレが歌われました。なるほど、今回の演出はここに焦点を当てたのかと納得しました。
歌手はいずれも若手の方で、特に有名人はいなかったのですが、それぞれの歌唱力はなかなかのものと思いました。また身の動かしかたがとても良く、みなさん踊りをマスターしているようでした。体つきはゴツイ人が多いのですが、バレエ団のメンバーはとても細身の若い方ばかりで目を楽しませてもらいました。オルロフスキー役の若い歌手も、大変な美人でした。
「こうもり」は見るたびに新鮮な思いがしてきます。また演出次第で全く違った印象を持たされる、奥の深い作品だと思います。いつかは本場で楽しみたいものですね。