再建されて間もないこの教会は、タイル貼りの壁画を通り過ぎたすぐ先にありました。観覧は無料ですが、指定された時間に並ぶ必要があります。午後1時からの部を見ようと思い、30分前に着くと、すでに長蛇の列が続いていました。
しかし列が徐々に進んで行き、10-20分もすると中に入る事ができました。新しいせいもあると思うのですが、ハッとするような美しい空間が待ち受けていました。
ドームの天井画は息を呑むような美しさです。ちょうどミサが終わったばかりでしょうか、正面前方にはオルガンのリモート鍵盤と室内楽団員数人分の椅子が置いてありました。
少し前でしたがBS放送で、この教会で開かれた演奏会の放映がありました。また再建に至るまでのドキュメンタリ番組も出発前にちょうどありました。資金はドレスデン市民による寄付が主であるとか・・・、再建までの何十年間はどんな思いで毎日を過ごしたのでしょうか。
さてそろそろ出ようかと思い、足を動かし始めた頃、パイプオルガンが鳴り出しました。ほんの数分でしたが、実に柔らかで素朴な音でした。響きはとても美しいものでした。このような神聖な場所では最新かつ豪華なオルガンは不用と感じます。無理だろうな?と思っていたオルガンの音も楽しめて、大変満足した気持ちで建物をあとにしました。