
NHKで4回シリーズが放映されました。篠田正浩監督が通しで解説をしてくれ、また同年代の小澤征爾さんもノヴェンバー・ステップなどの初演に関するエピソードを紹介してくれました。

録画してあったシリーズを一気に観て、また奥さんやお嬢さん(真樹さん)の話を聞くにつれ、ますます世界のタケミツと呼ばれたその偉大さを感じ取る事ができました。
特に琵琶と尺八の3ヶ月に渡る猛練習、演奏後にバーンスタインが目に涙を浮かべて駆け寄ってきたなどのエピソードには感激しました。
私の手持ちには数枚のCDがあるだけですが、小澤さんが痛恨の言葉を記した武満追悼盤の一枚が心に残っています。



武満の意外な一面としては、歌が好きで陽水とデュエットしたがったそうです。私は「小さな空」と言う曲が好きで、初めてこれを聴いたとき、えぇっ、あの武満?!と思ったものでした。陽水の奥さんである石川セリさんの歌った曲だそうです。

難しそうな曲を作るだけではない、その内面と背景、特に戦争の時代に耐えてきた歌心が、その支えになっていたんだと思いました。とても素晴らしい番組でした。