
新国立(5/20)の公演を、バレエに詳しいオーディオ仲間と共に楽しんできました。
上の映像(at ミラノ)は私のライブラリにあるものから持って来ましたが、そのままの美しい舞台を観て、感激しました。アレッサンドラ・フェリを知ったのは、やはりCSで放映された「ロメオとジュリエット」(スカラ座)でした。その後は放映があるたびに、ライブラリに加えていましたが、「真夏の夜の夢」や「楽しい汽車の小旅行」、その他ABTのガラ、ドキュメンタリなどにもフェリが登場しています。

今回の公演では、相手役[ヨハン]がロバート・テューズリー、長身で素晴らしい動きを見せてくれました。オペラではアイゼンシュタイン役としてピッタリの風貌を持ち、ところがこうもりの翼をつけて宙を舞ったりの大活躍でした。ピエロ風[ウルリック]役は、プティの信頼厚いルイジ・ボニーノが、振付け指導のかたわら、全公演に出るはずだったそうですが、来日してからの怪我とかでこの3日間は小嶋直也さんに交代しました。これがまたピッタリの素晴らしい演技でした。

フェリが登場すると、パッと花が咲いたように、その存在感は凄いと思いました。新国立のプリマたちはいずれも美しい容姿とプロポーションなのですが、むしろ小柄なフェリが踊るだけで何倍にも舞台が(世界が)大きくなったように感じました。艶やかな衣装から淑やかなものまでを着こなして、そのたびに彼女の魅力が引き出されていたように思います。髪形によっては、「オオッ、ジュリエット」と声を出したくなるようなシーンもありました。まだまだ現役で活躍してくれると思いますし、次回は友人ご推薦の「マノン」あたりを再び演じるチャンスを待ちたいと思います。