本日のCチクルス2日目の公演を聴きに、友人と3人でNHKホールに出かけました。
あいにく雨模様の一日でしたが、ホール前の公園では「タイ祭り」が盛大に開催されていて、大勢の人だかりを通って向かいました。曲目はブルックナーの交響曲第8番(ノヴァーク版)のみのプログラムでしたが、4000人収容のホールは満席状態でした。
サントリーホールで
7番を聴いたときの素晴らしさは、今も記憶に新しいところですが、8番は数年前にザール・ブリュッケン放送交響楽団とともに来日したとき、タケミツメモリアルホール公演後の大評判が思い出されます。
休憩なし、約90分の演奏は実に洗練されたものでした。スクロヴァチェフスキー(ミスターS)は今年83歳になると聞きましたが、このエネルギーと繊細さはどこから出てくるのでしょうか。指揮ぶりは大音響のときほど小さな動作で指示を与えているように見受けられました。、楽章が進むに連れてN響の本領もグングン発揮されてきました。ソロを弾いた篠崎さんの音色は、いつものように素晴らしいものでした。管楽器の鳴りっぷり、ハープの音色、ティンパニー、コントラバスなど申し分の無い演奏でした。
ミスターSのブルックナーをN響で聞けるのは、今後は少なくなるかもしれません。来年から読響の常任に就任するからです。終演後の盛大な拍手に対して、何度もステージに現われては応えてくれました。最後は篠崎さんと肩を組んでの退場となり、微笑ましさ一杯に見えました。N響との名残を惜しんでいたのかもしれませんね。