
曲目
ブルックナー:
テ・デウム(ノヴァーク版)
交響曲第9番 ニ長調(ノヴァーク版)
指揮:飯守 泰次郎
ソプラノ:安井 陽子
メゾ・ソプラノ:増田 弥生
テノール:福井 敬
バス:清水 那由太
合唱:東京シティ・フィル・コーア
合唱指揮:藤丸崇浩
オケと合唱の響きに圧倒された、大感激のコンサートになりました。

飯守さんとシティフィルの演奏は、オーケストラルオペラとして「神々の黄昏」と「ローエングリン」を聴いたのが、私にとってのスタートでした。今回のブルックナーチクルスは、毎年一回の4,5,7,8番に続くラストの曲目でした。
ピアノを演奏しながらのプレトークに始まり、テ・デウムでは福井さんの熱唱、安井さんの美しい声にも魅了されました。合唱指導の藤丸さんは、秦野で家内が毎週お世話になっている方でもあり、団員としてテノールを歌った小田さんは代役のトレーナーでした。女性が2/3以上を占める大合唱にも圧倒されました。
そして待ちに待った9番の交響曲。飯守さんはテ・デウムを第4楽章としてではなく最初に持ってくることと、アダージョで締めることでブルックナーへの哀悼と尊敬を表したいとおっしゃっていました。
武満メモリアルホールでもあるオペラシティは、ブルックナー交響曲の数ある名演で知られるホールでもあるのですが、今回は特に演奏者と観客の思い入れが一体となった、最高のコンサートになったと思います。シティフィルの団員も少しずつ変化してきていますが、伝統やしきたりの枠を外した、最新・最高のオーケストラを目指していることを感じさせた一日でした。