指揮:宮本 文昭
ソプラノ:秦 茂子、メゾ・ソプラノ:加納 悦子
テノール:福井 敬、バリトン:河野 克典
合唱:東京シティ・フィル・コーア(合唱指揮:藤丸 崇浩)
ヴェルディ生誕200年にちなんだ曲でしょうか、、女性団員は全員がノースリーブ禁止?の静粛な衣装による演奏会でした。
この曲はCDも持っていないくらいですが、生の演奏ならではの楽しみがあるなと思っていました。たまたまカラヤン指揮1967年スカラ座の録画を持っていたので、それで予習して行きました。メゾのコッソットが大活躍、とても若くて岡田茉莉子さんに似た風貌、そして見事な歌唱力が印象に残るものでした。他にもパヴァロッティとギャロフなどが出演した名演奏のようです。
今回のメゾは加納 悦子さん、ちょうど朝丘雪路さんを魔女風にメイクしたような顔立ちで、とても響きのある良い声でした。そのままオルトルート役に出てもおかしくない雰囲気を持った方でした。
それにも増して印象に残ったのが、ソプラノの秦 茂子さんでした。パリ高等音楽院を文句なしの首席で卒業し、日本デビューはまだ2-3年前とのこと、、最初はやわらかな声の持ち主なのかなと聴いていたのですが、圧倒的な迫力がありました。実にさわやかで味がある、そして小柄な体に似合わないほどの声量がありました。レクイエム後半は独壇場とも言える活躍ぶり、、素晴らしかったです。
ヴェルディが友人・詩人・同じ国会議員でもあった、アレッサンドロ・マンゾーニを追悼して、死後1年経ってから完成させたレクイエム、オペラはもちろんですが今回の演目はとても魅力あるもので、大満足の定演となりました。