
「いま最も注目すべきバイオリニストは誰だろう?」・・・、シャハムだ、と一致したのを覚えています。
音楽の趣味を共有できる一番の友人と話をしたときのことです。その後ずいぶんと経ってから、その友人と一緒にサントリーホールのリサイタル(2003/3)に行って聴いた演奏は、今でも鮮明に覚えています。
なかでもバッハのパルティータ第2番は素晴らしいものでした。まだCDになっていない演奏を聴けるのも、生の醍醐味かなと思います。この曲はシャハムとしても、レコーディングするにはまだ早いと、残してあるのでしょう。テンポはかなり速めでした。しかし、最高に美しいのです。
彼の演奏技術は群を抜いています。職人的なところを感じさせるフレーズもあります。しかし、あの音色とキビキビ感、透明感、ダイナミックなところ、などなど全てを持ち合わせたバイオリニストだと思います。近代~現代の曲など聴くものなら、目を(耳を)疑うくらいに研ぎ澄まされた演奏です。
添付した写真は、NHKに初めて登場した18歳の時の録画、ベルリンフィルとの共演、そして2003年サントリーホールでの映像などを納めた自作DVDタイトルです。その後の放映はありませんが、FMを聞いていたら、シャハムのリサイタルに遭遇したことがありました。妹さんの伴奏で、モーツァルテウム 大ホールでの演奏です。
曲目は下記の通りでしたが、先日のサントリーホールで聞いた曲もいくつか含まれていて、音が素晴らしいし、演奏の「キレ」が一段と冴えていたと感じました (特にプロコフィエフ)。ホールの影響もあるのかな。相変わらずの「鼻息」もすごくて、オン・マイクであった事が想像されます。その割にはホール・トーンが良く出ていたと思いました。
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- オーストリアの音楽祭から -(3)
~ザルツブルク音楽祭2003から~
▽ギル・シャハム バイオリン・リサイタル
「バイオリン・ソナタ ヘ長調 作品57」 ドボルザーク作曲
「バイオリン・ソナタ 第2番 ニ長調 作品94bis」
プロコフィエフ作曲
「組曲“から騒ぎ”作品11 から」 コルンゴルト作曲
(1)花嫁の部屋の乙女
(2)ドグベリーとヴァージェス/夜警の行進
(3)間奏曲/庭園の場
(4)仮面舞踏会/ホーンパイプ
「バイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 作品108」
ブラームス作曲
「ハンガリー舞曲 第2番 ニ短調(アンコール曲)」
ブラームス作曲、ヨーゼフ・ヨアヒムによる編曲版
(バイオリン)ギル・シャハム
(ピアノ)オルリ・シャハム
~ザルツブルク・モーツァルテウムで収録~
(オーストリア放送協会提供)