学生のころはベートーベンと言えばカラヤンの演奏ばかり流れてきたので、まじめにどの指揮者が良いとか考えた事がありませんでした。クライバーやバーンスタインの演奏を聴いたのも最近です。
第8交響曲には思い出があります。大学のオケに入ってすぐ、6月の定演でこれをやりました。N響団友の尾原勝吉先生の指導を受けていました。ベートーベンらしくない、お茶目な曲なのかな、などと思いながら練習をしていましたが、第四楽章のキザミがどうしても弾けませんでした。6連音符なのかな、弓がついて行きません。無理だったら4連でも良いよ、と言われて、そうかななんて思いながら弾きました。この楽章あたりになると、やはりベートーベンだなと思いますね。
そのひとつ前の曲目が「皇帝」だったのですが、初めてソリストがやってきて(片山敬子さん)、音合わせをしたときは本当に感激しました。ピアノとオケのかけあい、そこから生まれるハーモニーは、舞台の上で演奏する側にしか分からない感動があるような気がします。先日、上野の文化会館に行ったとき、ポスターで片山敬子さんのリサイタルが目に留まりました。すぐ思い出して、懐かしさが込みあげてきました。彼女はまだ芸大の大学院生でした。
私がオケを止めてすぐ後の12月の定演では、ドボルザークのチェロ協奏曲がありまして、やはり芸大大学院生の茂木新緑さんがソリストでした。彼はその後N響に入り、今でも活躍されています(後ろの方にいますが・・・)