
アナログ系自作アンプの中から、どれが1番?と聞かれると、こればっかりは答えに窮する場合が多いです。
いずれも味付けの話とかスピーカーとの相性問題で、選択肢が無限にあるような気がするからです。私の場合はアンプは素直なのが良いと思いますので、SATRIに軍配を挙げたくなります。
金田アンプにも共通した考えとして、「電流増幅」があります。元々トランジスタは電流を増幅する素子ですから、従来の真空管回路を焼き直ししようとしても無理があると思います。信号を電圧で受け渡しする過程では、素子の非直線性や浮遊容量などによる歪を排除するために、大量のNFBがかけられます。終段だけがNO-NFBだとしても、前段には少なからずNFBが使われているのです。NFBの弊害を排除するためにも、電流増幅回路を採用することは、大変意味のある事と思っています。
写真は自作のSATRI型アンプですが、バクーン製のハイブリッドICを使っていないので、はたしてSATRIアンプと称して良いものかどうかは分かりませんが、オーディオ仲間にも一目置いてもらったアンプでした。音楽を真に楽しむには、最適のアンプだったと思います。
販売は「試聴屋」さんで行っていて、一週間の貸し出しも行っているようですから、試してみるのも良いですね。ここのHPには、私の「座右の銘」とも思っている素晴らしい考え方が掲載されていますので、最後にこれを紹介したいと思います。ぜひ
全文をご覧になってください。
-------------------------------
SATRI回路はこのように癖のない自然なですので、以下のような場合は、良く鳴らない、または良いと感じられない音になりますので、お勧め致しません。
* 自分の思い通りの音が出ないと気に入らない方
* 「このCDはこう鳴るのが正しい」と決めていらっしゃる方
* コンサートなどで生音を聴かない方
* いわゆる「オーディオ的な鳴り方」を求めていらっしゃる方
* 評論家や雑誌の記事に影響されやすい方
* ビンテージ・オーディオ愛好家
* 大地アースを取らずに機器を評価される方
-------------------------------
私が足しげくコンサートに通うのは、それをオーディオで再現しようとしている訳ではなく、「生」でしか味わえないものがあるからですが、それでも上記の内容は大変共感を覚えるものです。