8/4-5の滞在期間初日に、念願のプティボン「ルル」を鑑賞することができました。

このプログラムは今年の2月、ジュネーブでの公演が話題となっていまして、その時の画像クリップを持参しつつ、幕毎に変容する彼女の姿を想像しながら、楽しみにしていたところです。

やや寒いくらいの気温でしたが、19:00からいよいよスタートです。着飾った観客が多数集まってきて、それを取材する報道陣と、取り巻きの観光客に囲まれた入場となりました。


第1幕~2幕までは、下着姿で現れた彼女が舞台上でいつもの美しい歌声と、時折圧倒されるほどのフォルティッシモ。さすがプティボン、完璧な演技です。2幕目でのヘアースタイルはお得意の左右に角を出したような彼女独特のもの、衣装も白から赤へと楽しませてくれました。


驚いたのは第3幕です。観客が全て戻っていないようなタイミングで、数人の人たちが客席の前の方で騒ぎ出したのです。しかも良い声、、、グラスを口にしながら料理を配っています。止めに入ったと思ったボーイさんも、歌手の一人でした。そのうち客席の後方からプティボンがゆっくりと入ってきます。かなり間近で彼女の演技を鑑賞できる、素晴らしいプレゼントをもらった気持ちになりました。



事前に予習した「ルル」はコヴェントガーデン、もちろんシェーファー主演の録画でしたが、それにも全く劣らないルルの姿を楽しませてもらいました。
ラストの切り裂きJACKに命を奪われるシーンは、予習版では地下室での叫び声のみだったのに対して、今回の演出は刺されたルルがピクピクしながら息絶えると言った、リアルなものでした。

カーテンコールは最終幕のみでしたが、同様に素晴らしい歌を披露した他の歌手と共に、盛大な拍手が続きました。
終演は23時を過ぎてしまいましたが、イブニングドレスを身に着けた観客など、さらに近くの野外レストランで食事するなど、さすが本場のオペラをその雰囲気と共に味わえた一日でした。