本日は上野の文化会館に友人と行って来ました。待ちに待ったアンドレア・ロストの公演です。私はスカラ座のオテロに続いて2回目、友人は昨年のリゴレットと椿姫から数えて3度目だそうでした。いずれも熱狂的?なロストファンでしょうか。
今回のソフィア国立歌劇場公演は日本人のソプラノ主演のプログラムも含まれて、大変豪勢なものとなっています。ジルダを歌うロストの他に、マントヴァ公爵としてカルーディ・カルードフ、リゴレット役としてアレクサンドル・クルネフらが登場しました。特にカレードフはブルガリアを代表するテノールで、今年の9月に森麻季さんと共演した同演目は、祖国のファンを熱狂させたそうでした。
さて、アンドレア・ロストについては以前にも書きましたが、容姿が美しいだけでなく、あの澄み切って且つ引き締まる高い声の美しさは群を抜いており、彼女固有のものと思います。以前よりは体格も横のほうに広がったような気がしますが、肌は艶やかで声も一段と磨きがかかったように思います。それでいて第3幕の男装姿では、少年を思わせるような若々さでした。今が絶頂期or円熟期にあたるのかな?などと思います。
今回の舞台はシンプルな中にも、大道具がキビキビと切り替わり、とても美しく見えました。カルードフの「女心の歌」も良かったし、ロストの第1幕「慕わしき御名」は抜群でした。終幕の演出は少し凝っていて、リゴレットが抱きかかえるのではなく、天に召されるイメージで表現されました。ですから最後までジルダ(ロスト)は立ったままでした。これもなかなか面白い演出だなと感じました。でも、何よりも、ロストの歌声と演技を楽しめたのが、最も嬉しいことだったのは勿論です。さぁー、明日は森麻季さんを観てきます。